「美しいクリニック」は、働く人と訪れる人の心を癒す場所へ
― 下高井戸脳神経外科クリニック、内装へのこだわり
医療機関の“美しさ”にこだわるという発想は、正直なところ、開業を志した当初の私にはありませんでした。
しかし、自分自身が患者の立場で医療機関を訪れたとき、空間の持つ雰囲気が心に与える影響の大きさに気づき、「美しいクリニック」という考え方もあって良いのだと思いました。
現在、2025年秋(9〜10月)に開院予定の【下高井戸脳神経外科クリニック】では、内装工事が着々と進んでいます。
内装設計をお願いしているのは、医療空間のデザインに特化した 株式会社ウェルハート 様(https://www.wellheart.co.jp)。
数々の医療機関を手がけてこられた実績に加え、初めてそのデザインに触れたときの「一目惚れ」のような感覚、そして木村社長とお話をさせていただいた際に感じた「ぜひこの方にお願いしたい」という確信が、ご依頼の決め手となりました。
森のように落ち着ける空間を目指して
当院の内装コンセプトは「森」です。
私は子どもの頃、ドイツのマールブルクという町で1年間を過ごしました。家の周囲には深い森が広がり、毎日のように友人たちと遊びに出かけていました。その森の静けさと深い緑には、どこか心を落ち着かせる不思議な力があったことを、今でもよく覚えています。
また、脳神経外科医になってから再度渡独し、最初に滞在したゲッティンゲンも、四季折々の森に囲まれた、雨の多い静かな街でした。さらには、研修先であった首都ベルリンでさえ、緑豊かな街並みに癒しを感じる場面が多くありました。
こうした体験を振り返りながら、私はクリニックの空間にも「自然の中にいるような心地よさ」を取り入れたいと考えました。
特に当院では、片頭痛やめまい、慢性的な体調不良に悩まれる方々も多く来院されます。強い照明や冷たい印象の内装ではなく、やわらかく包み込むような色味と素材の方がふさわしいのではないかと考えました。
緑色は医学的にも目に優しく、片頭痛の誘発を避けやすい色調ともいわれており、患者様にとって穏やかな時間を過ごしていただく空間づくりに最適だと感じています。
ご自宅のリビングのように、リラックスできる医療空間を
クリニックという場所は、多くの患者様にとって、どうしても緊張や不安を伴う空間です。
だからこそ、「まるでご自宅のリビングにいるような感覚」で、自然とくつろいでいただけるような空間でありたい。
そんな思いを胸に、ウェルハート様と丁寧に設計を重ねてまいりました。
そしてこの空間は、患者様だけでなく、働くスタッフにとっても大切な場所です。
毎日を過ごす職場が、心から落ち着ける環境であること。それは自然と、丁寧な患者対応やチームワーク、そして温かな医療へとつながっていくと信じています。
完成を、どうぞお楽しみに
現在はまだ内装工事の途中で、残念ながら写真でお見せすることはできませんが、
完成したクリニックはきっと、「ここで働きたい」「ここに通いたい」と感じていただける空間になるはずです。
これからスタッフとして仲間になってくださる方々、また地域での受診先をお探しの患者様にとって、
心から安心できる場所となるよう、準備を進めてまいります。
どうぞ、開院の日を楽しみにお待ちいただければ幸いです。